職業は旅人

旅が好きという単純な理由。

Black Rain --- I'll be hold on.

ブラック・レインという映画をご存知だろうか。

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そのエンディングソング「I'll be hold on」 のタイトルである。

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=44rR50M0UAk

(映画のシーンがダイジェストで流れる)

 

 

ブレードランナー」の監督作であり、

松田優作の遺作となった。

 

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登場シーンでの松田優作

 

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日本到着後、仲間の偽装警官と逃げる時

 

 

この映画をアメリカで見た。

映画館の看板に「ブラックインレ」(😂)と書かれていた。

確か、係の人に言ったけど、「そ」っと言われただけだったような気がする。

(だよね)(´・ω・`)

 

 

映画の吹き替えが、なぜか日本語のところで英語表示されないので、

私達だけが面白いところで笑ったりすると、まわりが「なんて言ったんだ?」

などとつぶやいていたのを思い出した。

ちょっといい気分(卑屈か)

 

たとえば、

 

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たばこしかもってねーよ。(ヤクザ役のガッツ石松

 

 

この映画は、松田優作氏のアメリカ映画進出として

出世作となったが(その後大きなオファも来ていたらしい)

すでに収録時には病に侵されていたらしく、公開まもなく亡くなってしまった。

 

 

今日「ブロックレイン」を見たきっかけは、

進撃の巨人」だった・・・

 

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アマゾンプライムでアニメの進撃の巨人を見て、

続きを見たいと思い、漫画喫茶に行った。

でも、どうせならと1巻から見たのが間違いだった。

33巻まであるコミックを飛ばして見ても、

結構な時間を費やした😂。

 

 

カラオケ室をいつも借りるので、

時々、休憩がてら歌を歌った。😂

いや、午前様になろうとしていたので、

急ぎ見ていたのだけど、となりからかなりのボリュームで

あまりにも外れた歌が聞こえてきたので、

それを消去するために歌ったというのもある。

 

 

とにかく、

なぜ、「進撃の巨人」が関係あるかと言うと、

進撃の巨人」の連載が4月に連載が終わったばかりで、

コミック版はまだ出ていない(6月)。

どうーしても最後が見たい場合は、

元の月刊マガジンを見るしかない。

 

今は、ネットで電子版があるので、それを見たいが、

1話150円する。

と、無料ポイントというのがあり、

なんと、U-NEXTに30日お試し登録すると

ポイントが付与されるというではないか。

(だが、結果まだ付与されてない、即時って書いてあったのに、

何かまちがったのかなあ (´・ω・`) ← せこいのだ

 

 

時間が比較的融通が効く今、実はアニメにハマっている。

先日見た映画は、名探偵コナンだ。

(四年に一度のスポーツの祭典が中止にならざるおえないエンディング!

 なんとタイムリーな!)

 

そのコナンの映画シリーズがすべて 

そのU-NEXTに公開されているというではないか。

(ちなみに映画自体はほとんど見ているが)

 

このすばらしい私のためのコラボレーションを逃す手はない。

と、サイトの映画の欄を見たら、

この懐かしい「ブラック・レイン」があったというわけだ。

 

 

私は、松田優作さんのファンだった。

だから、当時アメリカでの公開はうれしかった。

 

https://www.youtube.com/watch?v=bcdsDNaGJxU

(予告編)

 

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アメリカの刑事ニックが、ニューヨークで自分の目の前で起こった殺人犯

日本のヤクザの佐藤(松田優作)を捕らえるが、

日本に護送するため護衛をすることになり、飛行機内の引き渡しの際、

逃げられてしまう。

挙句の果てに、若い相棒のチャーリーがその犯人に殺されてしまう。

これは単なるヤクザ同士の抗争ではなく、

アメリカ100ドル紙幣の原版をめぐる争いだったことを知る。

 

https://www.youtube.com/watch?v=XWSQHj0DkLI&t=3s

チャーリーと松本がクラブで歌うシーン

 

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堅物だった松本刑事(高倉健)とのやり取りがおもしろい。

この役は、他にも候補がいたようだけど、

ここでの健さんははまり役だったと思う。

 

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さて、この「ブラックレイン」という言葉は、

映画の中で出てくる。

多くの日本人にとって「黒い雨」といえば、

原爆爆発後に降ったという黒い雨を想像する。

 

ウキペディアによると、

原爆投下や空襲によって起こる煤混じりの雨を指している

(作中、菅井が大阪空襲後の黒い雨にまつわる因縁をニックに語る)。

菅井はアメリカが戦後日本人にもたらした個人主義が、

義理人情の価値観を喪失した佐藤のようなアウトローを産んだと

暗にアメリカ人を批判し、「黒い雨」という言葉を象徴的に用いる。

とある。

 

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仕返しというのは、アメリカ紙幣をコピーして、

使いまくるということだったんだろう。

 

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ニック(刑事)が相棒の敵討ちをしたい、という申し出に対し、

もう戦争はやめると親分衆に言ったから断る時のセリフ

 

 

 

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「殺したろかこの餓鬼が」 親分(若山富三郎)かっこいい!

 

(どうしたらお前を信用できる?に対し、ニックが、失うものはないだろう?

 と言った後、言うセリフ、英語字幕なし😂)

 

 

しかしその後、親分衆と犯人が集う場所に案内、ライフルを渡す。

 

 

ここでヤクザの親分は流暢な英語ではなすのだが、

これらのシーンの冒頭で、

「10才のとき防空壕に3日間いて、外に出たら街がなくなっていた」

という言葉から始まる。

 

これを見たアメリカ人は、映画でのセリフだからと素通りしたのだろうか。

原爆のことは知っていても、民間人を殺戮した空爆で亡くなった人のほうが

多いということは知っているのだろうか。

 

 

よくぞ入れてくれたシーンだ。

 

 

 

 

おかしな日本の描写は、ほとんどない。

強いていうと、

工場地帯の出勤場面らしいところで、たくさんの作業服の人たちが

自転車で走っているというところくらいか。

 

どっかの国とまたごっちゃにしてるんじゃね?というツッコミが。

 

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ここで犯人に逃げられてしまい、ニックが拳銃を使ったことで、

アメリカに強制送還されることになる。

そこからなんと逃げたし、松本刑事に敵討ちの助けを求める。

 

だが、実直な日本組織人健さんは、

 

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と、言われるが断ってしまう。

 

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最後の決戦場、親分衆と佐藤が契りを交わす家の農園

 

 

当時、ロケは日本で撮影予定だったところが、

現場とうまくいかず(直接交渉だったらしい)苦労したようだ。

予定よりかなり少なくなってしまったらしい。

とてももったいないことだ。(詳しくはウキペディアに)

 

この農園シーンだって、日本で撮影できなかったのは残念だ。

すてきだがやはり日本の風景とは異なる。

大阪や都会の風景はロケされてるが、

こういったシーンもやれたらよかったのに。

 

今ならCG使いまくりなんだろうな・・・。

 

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とはいえ、やっぱりこうなるさすがハリウッド映画

 

加勢に駆けつけ、ドンパチ撃ちまくる健さん

 

 

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映画冒頭のバイクの競争シーン

ラストの伏線になっている。

 

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これらクライマックスのバイクのシーンでは、

松田優作さんはスタントマンなしで、自分でやったのだという。

 

 

この映画に出てくる紙幣の原版は、

もちろん偽札作りのためのものだが、

アメリカにいるとき、

日常大きな額の紙幣も持たないアメリカ社会で、

100ドル札をレジ出すと、

透かしを見たり、テーブルに置いてごしごしこすったりされたことがある。

見たことがないという人もいた(たぶん記憶の彼方で言っている)。

 

確かに、アメリカの100ドル札はピン札のように大概きれいで、

20ドル札なんかはよれよれのが多かった。(日本だったら回収レベル)

 

 

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アメリカに帰国する空港で、お礼として渡された箱に、

ニックから松本刑事に渡される、現場でみつからなかった原版

 

 

映画の最初に、ニックが警察で尋問を受ける。

それはマフェアから取った現金を部下と一部取ったという疑いだ。

実際ピンハネしていた。

 

後で、松本刑事からも日本での事件の調査のとき、

ニックがアメリカ紙幣を現場から盗んだのを見られて

と問い詰められるシーンがある。

だが、後に偽札だということがわかり、事件(抗争)の中味が明らかになっていく。

 

 

その「盗み」のテクニックが最後に活きて、

犯人かもしくは打ち合いになった現場から

原版を持ち去ることに成功するわけだ。

 

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犯人逮捕後、爽やかに帰るニックのラストシーン

 

 

犯人死亡というラストシーンもあったらしい(実際に撮影していた)

 

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逮捕ということで、個人的な復讐だけでなく、

ニックが刑事に戻ったという方が

個人的にはよかった(原版は盗んだけど)

 

 

この映画の出演者

松田優作

高倉健

若山富三郎

内田裕也(犯人を空港に迎えに行く警官になりすますヤクザ役)

は亡くなっている。

 

 

さて、2021年の今、

そのうち情報開示があって、

世界一精妙だと言われる日本円札も、

原版が盗まれていたということが、

あったりなかったりするのだろうか・・・(?_?) しらんけど。

 

 

もうひとつ、エンディングソング「I'LL BE HOLD ON]」がバックに流れる

ダイジェスト版を見つけた。

https://www.youtube.com/watch?v=YW4YK_RRYmg

 

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故人の冥福をお祈りするとともに、

この時期にこの映画に導いてもらえたことに感謝する。

 

 

I'll be hoid on. ぐじけるもんか! (私の訳)

 

 

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